こころを癒やすお仕事 心理カウンセラー資格のいろいろ

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ストレスの多い現代社会では、心の病気でお悩みの方は多いですよね。

お仕事でも、家庭内のことでも、過大なストレス負荷によって心の調子が悪くなったりとか、今まで楽しめていたことが楽しめなくなっていたりして、いつもと様子が違うのに、頑張って気付かないフリをしまっていたり。

そんなときメンタルケアをするスキルが有ったら、人の役に立てたり、自分のメンタルコントロールが出来たりして、メリットが大きいと思いませんか?

 

今日は、ストレス社会に対応できるスキルである、心理カウンセラー資格についてまとめてみたいと思います。

国の認める資格、私企業、団体の認定資格、実に様々な資格があります。難易度、受験資格、試験内容を整理していきますので、資格挑戦のためにお役立て下さい!

 

ちなみに難易度の高い資格は、心理学系の大学・大学院の修了が条件になっています。

大人になってから心理カウンセラーになろうと考えた人には、ややハードルが高いですよね。

大人になってから心理カウンセラーの勉強を始めるなら、まずは気軽に挑戦できる資格がいいですよね。

 

でも、この資格ですが種類が多い上に、資格の名称が似ていますので、注意が必要です!

ご自身の進みたい道と一致しているか、資格名と主催団体、取得者の実際の声などをお調べになられることをお勧めしますね!

 

これから紹介します資格はイメージとしまして、最初にご紹介する資格のハードルは低く、下に行くほどハードルの高い資格となっています。

 

1:短期間の講座で取得できる資格

 

心理学系の大学・大学院に行かなくても、講座を受講して資格がとれます。

通信講座や、在宅試験などスタイルもさまざま。講座で勉強してから心理カウンセラーの仕事を始めたという人も数多くいます。

「卒業した大学は心理学系ではなかったけれど、心理カウンセラーの資格が取りたい!」と、大人になってから目指す方に特におすすめです。

 

□メンタル心理カウンセラー

 

心理学の基礎から実用的なカウンセリングスキルまでを学ぶことができ、現場で本当に求められることを身に付けることができます。

他の資格に比べるとカウンセリング要素が強く、数多くのカウンセラーが取得して全国で活躍しているため、気軽に始められてとても役に立つ資格です。

通信で学び、在宅試験でゆったりとした気持ちで受験できます。

 

□上級心理カウンセラー

 

メンタル心理カウンセラーよりも上位になる資格で、悩みを抱えている方に対して高度な専門知識や技術を使ってカウンセリングをできることを証明してくれます。

試験が在宅なのでリラックスして受けることができ、都合の良い時間でできるから現在他のお仕事をしている方でも安心です。

 

□1級/2級心理カウンセラー

 

「一般社団法人日本プロカウンセリング協会」が認定する資格で、同協会の2級心理カウンセラー養成講座を修了することで取得ができます。

日本最大規模の心理カウンセラー養成講座で、心理カウンセリングの基礎を学ぶためのエントリー講座としても人気です。

資格取得者は協会に正式登録されるので、民間企業から官公庁まで心理職として履歴書ベースで活用出来るので、

すぐに役立つ心理学を短期間で学べます。

2級資格修了認定にはショートレポートの提出が条件です。

資格取得後に、同じ協会が運営する上級資格である、「1級心理カウンセラー」のステップアップが可能となっています。

 

□こころ検定2級試験(メンタルケア心理士®申請級試験)

 こころ検定1級(メンタルケア心理専門士®申請級試験)

 

「メンタルケア学術学会」が主催する資格で、文科省から後援を得ており、年4回開催されるCBT試験に合格することで取得ができます。

1級へのステップアップのためには、こころ検定®2級合格者であるか、メンタルケア心理士®資格登録者であるかのいずれかの条件を満たす必要があります。

メンタルケア心理士、メンタルケア心理専門士は民間団体の認定ではありますが、心理学系の取得資格として履歴書に書くことが可能です。就職や就職の時にも、心理カウンセラーについての基礎知識はあると評価される事に繋がりますので、役に立つ資格であると思います。

しかも2級の受験資格はありませんので、多くの方がチャレンジしやすい資格となっています。

 

2:産業カウンセラー

 

  • 受験資格 心理学、心理学隣接諸科学、人間科学、人間関係学のいずれかの修了

        または、産業カウンセラー講座修了

  • 試験内容 学科試験+実施試験

産業カウンセラーは「キャリア開発の援助」「メンタルヘルス対策への援助」「職場におかえる人間関係開発への援助」の3つの領域で使える資格です。

産業カウンセラーの活躍の場は多岐にわたり、産業や労働の現状に通じたプロフェッショナルな援助者として、国や自治体、企業などから専門的な役割を期待されています。

企業・団体内で実施されるストレスチェックのアドバイザーもそのひとつです。

働く人々の問題を解決に導く必要があるので、雇用に関する動向や労働基準法などの知識も持っていないといけません。

快適な職場環境づくりに役立つ資格なので、現代社会では欠かせない存在になっています。

産業カウンセラー資格は、かつては公的資格でしたが、現在は民間資格となっています。

なお、日本産業カウンセラー協会が認定する資格は、産業カウンセラーのほかに、その上位資格であるシニア産業カウンセラーや、キャリア形成支援の専門家で2016年4月から国家資格になったキャリアコンサルタントがあります。

キャリアコンサルタントはちょっと注目の資格です。

終身雇用制度が崩れている今、雇用者を新しい仕事に繋げる役割として、国から期待されている資格といえます。事実2024年までにこの資格と上級資格を含めて、累計10万人を養成するキャリアコンサルタント養成計画が国から発表されています。

 

産業カウンセラー養成講座(通信制

 

試験の実施や資格の認定をおこなっている日本産業カウンセラー協会の養成講座です。

講座を修了することで、受験資格が得られます。

講座の内容は、テキストを読んで添削問題を解く理論学習(在宅)と、カウンセリングの体験学習(面接実習)

をおこなう演習科目、3つの課題レポートの提出、9時間の在宅DVD学習があります。

通信制の講座ではありますが、104時間の面接実習(スクーリング)に参加する必要があります。

受講期間は、1年間になります。

 

産業カウンセラー養成講座(通学制)

 

試験の実施や資格の認定をおこなっている日本産業カウンセラー協会の通学制の養成講座です。

講座を修了することで、受験資格が得られます。

講座の内容は、合計36時間の理論講義と、9時間のDVD視聴、104時間のカウンセリングの面接実習、

在宅で作文や小論文などを作成して提出する必要があります。

受講期間は、7ヵ月間になります。

 

□e-Learning (東京支部

面接実習15日間(104時間)通学、ライブ理論講義2日間(12時間)通学、Web配信講義視聴32時間相当 のe-Learning、理解度確認テスト13時間相当の e-Learning、実習に関する在宅課題 6課題で28時間相当のホームワークで通信制、通学制と同等の受講内容となります。

受講期間は6ヶ月となります。

 

3:応用心理士

  • 受験資格 日本応用心理学会会員+大学または大学院修了

  • 試験内容 試験なし(申請)

応用心理士は日本応用心理学会に入会後、資格申請をして合格した場合に取得できる資格です。

取得するまでが大変なのと維持費がかかるため、2016年で登録者数は250名前後と、他の資格に比べると非常に少なめです。

カウンセラーになりたいと考えている方よりも現在心理関係の仕事をしていてさらなるキャリアアップを目指したい方におすすめです。

 

□応用心理士応募要件

応用心理士は、日本応用心理学会に入会後満2年経過してから申請をし、応用心理学の専門職としての資質を認められた場合に認定されます。

そのため、応用心理士になるための養成講座などはありません。

 

□日本応用心理学会入会方法

日本応用心理学会に入会するには、いくつかの条件をクリアする必要があります。

  • 4年制以上の大学で心理学などの分野(教育学、人間関係学、社会学、医学など)を専攻したこと

  • 一般社団法人日本心理学諸学会連合が認定する心理学検定1級の合格者で、22歳以上であること

  • 常任理事会が認めた人

のいずれかをクリアしており、なおかつすでに会員となっている人の推薦が必要です。

 

 身近に会員の人がいない場合などは、学会事務局へ相談してみてください。

入会を希望する人は、日本応用心理学会のホームページから入会申込書をダウンロードして、

必要事項を記載して郵送します。

入会が許可されたら、年会費8,000円(一般会員の場合)を振り込んで会員となります。

 

4:認定心理士

  • 受験資格 大学修了

  • 試験内容 試験なし(申請)

認定心理士は心理学において最小限で標準的な基礎知識と基礎技能を習得していることを証明するものです。

試験がなく、受験資格を満たしている方なら申請して合格することで認定心理士の資格を取得することができます。

大学または大学院修了という受験資格は必要なものの、試験自体がないので、比較的取りやすい資格となっています。

 

認定心理士応募要件

認定心理士の資格は、大学で心理学などを勉強した人が、その基礎的な知識や技能を習得したことを

認定するものなので、資格取得のための養成講座などはありません。

 大学卒業資格を持たない人でも、大人になってから認定心理士の資格取得を目指す場合は、通信制の大学などで学びなおせば認定心理士として認めてもらうことができます。

認定心理士申請方法 認定心理士の申請をするには、公益社団法人日本心理学会のホームページから認定申請書、履歴書、習得単位表などをダウンロードして必要事項を記載し、卒業証明書や成績証明書などを添付して郵送します。

審査料10,000 円を振り込んで、審査に合格後、認定料30,000 円を振り込めば

認定心理士として登録されます。 一旦不合格となった場合でも再申請が可能です。

 

放送大学卒業で認定心理士を目指す

費用として放送大学を卒業するのに必要な、4年間で約70万円。

通信制大学である放送大学でも、認定心理士に必要な大学卒業資格を取得し、心理学系の基礎的な知識や技能を習得することができます。

 

5:学校心理士

  • 大学院で学校心理学関係の科目の単位を修得し、修士課程・専門職学位課程を修了し、学校心理学に関する専門的実務経験を1年以上有する方

  • 4年制大学卒業で学校心理学に関する専門的実務経験を5年以上有する方

  • 大学または大学院で授業を2年以上担当し、学校心理学の8領域に関する研究業績を5編以上有する方

  • 学校の管理職または教育行政職として、心理教育的援助サービスに関する指導的な役割を3年以上有する方

  • 試験内容 「試験Ⅰ(論述式)」「試験Ⅱ(多岐選択式)」「試験Ⅲ(面接)」の3段階

 

学校心理士は学校を中心に教育機関全般で活躍することができる資格です。

心の悩みを抱えている生徒や親、教師にアドバイス行います。

最近は不登校や引きこもり、いじめといった問題が多く学校心理士の需要が高まっています。

いくつかの受験資格があるため大学院修了が必須ではなく、臨床心理士よりもハードルは低めとなっています。

 

□学校心理士申請方法

学校心理士の受験申込をするには、一般社団法人学校心理士認定運営機構のホームページから申請書やガイドブックなどを購入して認定審査料32,400円(消費税込)を振り込んで申し込みます。

申請期間は5月1日~6月20日、試験は8月上旬におこなわれます。

合格した場合、登録料20,000円と会費(5年分)30,000円を納めて学校心理士として登録されます。

 

6:臨床心理士

  • 受験資格 大学院修了など

  • 試験内容 筆記試験+口述面接試験

臨床心理士は臨床心理の分野で日本で最も広く普及している資格で、民間資格の中でも実績と信頼がNo1の資格です。

資格を保有していると医療や保険、福祉、教育、司法、産業などさまざまな分野で活躍できます。

大学院卒という条件があるためハードルは高めですが、取得すれば心理カウンセラーとしての道が開ける資格です。

 

臨床心理士要件

臨床心理士の受験資格は、指定大学院や臨床心理士養成に関する専門職大学院を修了していることなどの

条件が必要になるので、修了すれば取得できるような養成講座はありません。

受験資格を満たしたら、筆記と面接の試験を受ける必要があります。

大学卒業資格を持たない人でも、大人になってから臨床心理士の資格取得を目指す場合は、通信制の大学院を修了すれば受験資格を得ることができます。

 

放送大学の大学院修了で臨床心理士を目指す

費用として放送大学大学院の臨床心理学プログラムを修了する場合約530,000円。

通信制大学である放送大学も、公益財団法人日本臨床心理士資格認定協会の第2種指定大学院に認定されているので、2年以上在学して必修科目を含む34単位を修得し、修士論文などを提出して修了し、1年以上の心理臨床実務経験を積めば受験資格を得ることができます。

 

7:公認心理師【国家資格】

  • 受験資格…心理学系の大学+大学院修了など

  • 試験内容…国家試験(公認心理士として具有すべき知識及び技能の筆記試験)

公認心理師は臨床心理分野での日本初の国家資格です。

今まで臨床心理士、心理カウンセラーが行ってきた業務全般にあたることができ、

取得することで心理学に関する専門的知識と技術を保有していることが証明されます。

心理学系の大学卒業と大学院修了という受験資格が必要のためハードルが高い資格です。

 

公認心理師要件

公認心理師の受験資格は、4年制大学や大学院で指定の科目を履修していることや、

実務経験などが必要となり、修了すれば取得できるような養成講座はありません。

受験資格を満たしたら、申し込みをして試験を受けて合格した場合に公認心理士として登録されます。

 

心理学系の大学院合格を目指すコースです。

通学制や通信制、単科講座、英語力強化パックなどいろいろなタイプから選べます。

応募要件の科目が不足している場合や、大学院でしっかり学んでから資格取得を目指したい人は、大学院合格を目指したコースから始めてみるといいでしょう。

 

以上、7つご紹介させて頂きましたがいかがでしたでしょうか?

他にも、心理カウンセラーとよく混同される資格に、次の2つがあります。

どちらもメンタルケア関連の資格ですが、心理カウンセラーとは違うので間違わないようにしましょう。

 

精神保健福祉士【国家資格】

「精神科ソーシャルワーカー/PSW」と呼ばれる国家資格です。

精神障害を抱えた方の社会復帰や社会参加を手助けする専門家です。

最短で資格を取るには保健福祉系の4年生大学を修了し、試験に合格することです。

 

社会福祉士【国家資格】

ソーシャルワーカー/SW」と呼ばれる国家資格です。

心理的、経済的、身体的困難な事情がある方の問題解決や医療機関、施設との橋渡しを行います。

最短で資格を取るには福祉系の4年生大学を修了し、試験に合格することです。

 

心理カウンセラーの資格はとてもたくさんの種類がありますよね。

そのままお仕事に直結している資格から、日常生活に知っておいた方がお得というような資格まで幅がとても広く存在しています。

現在、心理士系のお仕事をされている方には無用の情報であったかと思いますが、ご自身のキャリアを何か心理士系のお仕事に転換していきたい方にご活用頂ければうれしいです。

難易度の高い資格は数年がかりで取得しなくてはなりませんので、最初の計画設計図がとても大切です。

是非ご自身でも調べられて、将来に備えてくださいね!

士業に関する報告も過去ログでしておりますので、ご参考ください!

 

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